外伝 外伝 一人の英雄のありふれたあってはならぬ一つの英雄譚───伝説の戦士、語られぬ数多の屍敷かれた戦場へ帰還す 第六話 「親父!」 自分への心配に、エモヌは苦笑いする。まったく、久方ぶりの喧嘩だっていうのに、体がついてきやしない。 「そんなに騒ぐない」 もはや老骨といった具合の体にうんざりする。昔はこの程度、なんてことはなかったのだが... 2021.11.29 外伝小説
外伝 外伝 一人の英雄のありふれたあってはならぬ一つの英雄譚───伝説の戦士、語られぬ数多の屍敷かれた戦場へ帰還す 第五話 最悪の事態。 その表現は、今この場で使わずいつ使うのか。 彼女は背中を濡らす汗を気にする余裕さえなかった。 前線は崩壊し、戦っている冒険家たちがどういう状況になっているかも判然としない。というのも、連絡をする非戦... 2021.11.24 外伝小説
外伝 外伝 一人の英雄のありふれたあってはならぬ一つの英雄譚───伝説の戦士、語られぬ数多の屍敷かれた戦場へ帰還す 第四話 「冒険家とは別の武装勢力ですか」 「ああ。ハンザ……商人ギルドは、冒険家とは別の武装勢力と協力関係にある」 「傭兵ということでしょうか」 新人受付嬢の言葉に俺はうなずいた。 「そう考えてもらっていい。厳密には、ハ... 2021.11.24 外伝小説
外伝 外伝 一人の英雄のありふれたあってはならぬ一つの英雄譚───伝説の戦士、語られぬ数多の屍敷かれた戦場へ帰還す 第三話 「〈メテオラ〉の皆さんは、俺たちを逃がすのに必死で……そのあとは……ぐっ」 嗚咽がまじり、言葉を紡ぐことさえ困難といった具合だ。 よく話してくれた、と職員が目撃者をねぎらい出ていく。 俺はそばに立つ男に目を向ける。... 2021.11.23 外伝小説
外伝 外伝 一人の英雄のありふれたあってはならぬ一つの英雄譚───伝説の戦士、語られぬ数多の屍敷かれた戦場へ帰還す 第二話 長く苦しい戦いだった。 超高難易度クエスト。イガウコのトップギルドである〈メテオラ〉であっても、全戦力であたらなければ遂行できなかっただろう。 「ステファノス」 名を呼ばれ、そちらを見れば副長のルサヌがいた。体格同... 2021.11.20 外伝小説